SNACK

2023.1

株式会社日本農産様のPR事業のサポートを行いました

日本農産様の 農業×地域活性化 を目的とした新プロジェクト「王越町まちづくりプロジェクト」にて、2023年1月25日にリニューアルしたホームページの制作、写真・動画撮影業務に加えイベント・クラウドファンディングの企画協力を担当。

香川県内の地域活性に携わる会社として、また地域の先輩として、日本農産様の若手社員のみなさまとの関わりの中で見えたSNACKの在るべき姿を取材しました。

「大地を育て、人を育み、日本農業の可能性に挑戦する」を企業理念に活動している農業法人。うどんの薬味の青ネギの生産、野菜のカット加工対応を行う。
「農業を中心とした豊かで持続可能な里を築き住民皆が誇りを持てる王越」をビジョンに「王越町まちづくりプロジェクト」を立ち上げ、レモンや麦の栽培を通して王越町内の耕作放棄地の再生に取り組んでいる。

公式HPhttps://nippon-nousan.com/
インスタグラムhttps://www.instagram.com/nippon_nousan/

若者×農業×地域活性×SNACK

今回の日本農産との関わりは、同じ香川出身であり日本農産の親会社の代表小西さんとの繋がりからだったんですよね?

そうです。日本農産の親会社である(株)ウエストフーズプランニングの代表の小西さんとは以前から繋がりがあって、実は中学の同級生もそこで働いています(笑)

これまで、日本農産はうどん用野菜の栽培をメインに行う会社だったんですけど、次の展開として農業を切り口に地域活性に繋げる「王越町まちづくりプロジェクト」を立ち上げることになったそうで。
それで、小西さんに「よろしく」って言われて(笑)

日本農産のメンバーは若者が中心なので、プロジェクトを立ち上げても実際にどう動くかって経験がないと結構難しいんですよね。
そこでエリアマネジメントをやっているSNACKの経験を活かして、ホームページ作成をベースにしながらプロジェクトの手伝いを始めました。

プロジェクトのフラグシップ事業として、王越町の耕作放棄地で育てたレモンと麦を使用したクラフトビール「lemon soon~」を開発。
クラフトビールをツールに町内外の人々の交流を生み出すため、生産をまちづくりの柱に加えた。

農業と地域活性、しかもクラフトビール作りで!この言葉の並びだけでもわくわくします。
実際の動きとしては何を行ったんですか?

PR素材の確保ですね。
まず、農作業の中でイベントとして切り取れるところを探っていきましょう、ということで話し合いをして、ビールに使用する麦の栽培のための「麦蒔き」をイベントとして行うことにしました。
農業って地味な作業が多いこともあって、情報発信をするのに素材としてどこを切り取るべきかがなかなか難しくて。この麦蒔きも本来はパッと終わってしまう「作業」なんです。
でも、そこをあえてPR素材として切り取ってイベントに仕立てて人を集めて、さらにその様子も撮影して写真・動画制作も行いました。

(普段農業を専業としない)外からの目線が入ることで、日々の作業のひとつだったことをイベントとして切り取れるんですね。プロジェクト始動にしても、地域活性にしても、やはり肝となるのはPR/情報発信ですよね。

そうですね。
特に農業って、効率面を考慮すると市場への出荷がメインになるので B to B (*1) が中心なんですよね。
B to C (*2) にしたくても、ある程度の量を出荷できないと発送コストが上がって商品価格を上回ってしまうので、新規の一般ユーザーを集客するのがとても難しくて。
なので、今回こうやってプロジェクトに関わることで新規顧客に繋がる応援ができて嬉しいです。
ちなみに、日本農産のビールは本島スタンドでも飲めるようになりました!

*1:Business to Business の略。企業同士の取引を表す言葉
*2:Business to Customer の略。企業と消費者の取引を表す言葉

醸造所設立のため、クラウドファンディングにも挑戦。目標金額である150万円を大きく上回る180万円の支援金を募ることに成功。支援者は181人にものぼった。

地域活性化と若者。
日本農産のみなさんと関わって気づいた「地域の先輩」としての在り方

今回、ホームページの作成に加えて新しいプロジェクトの伴走もして、いわば当初の予定より深く日本農産と関わったんですよね。
SNACKがそこまでやる理由ってなんですか?

同じ地域の中で後輩たちが一歩踏み出そうと頑張っているなら、先輩としてサポートしたいという気持ちからです。
地方活性化については、どんどん減っていく地域のプレイヤー(現場に立って仕事を回す人)をどう増やしていくかっていう大きな課題があって、そんな中で彼らは農業を中心に地域を盛り上げたいってプレイヤーとして名乗りを上げてくれているんですよ。

彼らの支援をすることで地域が盛り上がればエリアマネジメントにも繋がることなので、それはSNACKの役割ですよね。

あとは、一度都市部に出てしまった若者を引き戻すことに焦点を当てている地域もあるんですけど、それってかなり難しいことじゃないですか。そういう意味でも、スムーズなのはいま地域で働いていてその商売が地域活性に繋がっていくことなんです。
なので、今回日本農産の子たちの手助けをするのは全然違和感がないし、むしろそうあるべきだよね、って思っています。

まあ、「よろしくね!」と言われたのも大きいんですけど(笑)

〜!!なるほど!
私が関東に住んでいるからかもしれないのですが、これってすごい話だなと思って。

これまでわたしが感じてきた関東での「仕事の関わり」って殺伐としているもので、
重要視されるのは効率性、人と人のコミュニケーションも「業務」のひとつなんです。
なので、自分が挑戦しようとしていることを社外の人が(仕事だけど)先輩という立場で教えてくれるってなかなかない、むしろありえないくらいの感覚で。
若者を育てる、ということを社内だけでなくひとつの地域の関わりとして捉えられる感覚に純粋に驚きました。

”地域”という共通項を通して先輩も後輩も想いを持って関われる状況、20代の若者としてはこんなに嬉しいことはないです。
地域で関わり合えるって、すごく良い!

そうですか。
でも、そうじゃないと楽しくないじゃないですか?

マインドとしては、仕事を「ここまでです」って区切ったらそれ以上の発展がないし、そういう業務はSNACKの場合メンバー個人でもできてしまう。
SNACKとしては、今すぐ直接的な収益にならなくても、地域の活性化によって新たに生み出されるであろうビジネスのポテンシャルに投資、支援をしていきたいんです。

人口流出と共に事業規模がどんどんしぼんでいってしまうところから、ポテンシャルとしてプラスの面を見つけられるか、マイナスを逆手に取れるか、
そこまで見ることができたら地方ならではのオリジナルなものができるんじゃないかと思っています。


”地域”として若者を手助けしていく、その先に地域活性、そして新たなビジネスの可能性が広がるんですね。
SNACKが地域への想い、若者への想い、どちらにも向き合って制作したホームページを覗きながら、遠くからですが王越町のまちづくりを応援したいと思います!


この記事を書いた人

Hana Yamazaki

神奈川県在住の新入りスタッフ。
SNACKのお手伝いをしながら香川県の魅力を県外から深掘りしていきます。
本島のトリコ。